先日、息子の3歳児健診に行ってきました。3歳児健診では一体どんなことをするのか分からない保護者の方もいると思いますので、元小児科ナースの視点で内容をまとめてみました。

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3歳児健診とは
3歳児健診とは、3歳児健康診査の略で、「満三歳を超え満四歳に達しない幼児」を対象とした健診です。日本の乳幼児健診事業は、母子保健法に基づいて各市町村にて実施されています。健診は、保健所 (福祉保健センター)、 母子保健センター などで実施しています。費用は、無料です。3歳の誕生日を迎えてすぐに実施する自治体もあれば、3歳半を迎える時期に実施する自治体もあります。自宅に郵送で案内が届きます。
3歳児健診の目的
3歳児健診は、子どもの心身の発達状況を確認し、子どもの病気や障害を早期発見して早期の対応ができるように実施します。また、保護者に対する生活習慣や虫歯の予防などといった保健指導を通して、子どもの健康づくりへとつなげることも目的の一つです。
3歳児健診を受ける前の準備
1.案内に同封されている健康診査票への記入をしましょう。
健康診査票には子どものこれまでの発達や病気など、記入する項目が多いため、余裕をもって準備しましょう。育児に関するアンケートは、保健指導の参考になるため、しっかり記入しておきましょう。また、子育てに関して不安や質問などがあれば、記入しておきましょう。
2.母子手帳の保護者の記録を記入しておきましょう。
母子手帳の『3歳の時の記録』のページに、今の様子を記入しておきましょう。3歳児健診の問診時に参考になるだけでなく、将来見返した時の大切な思い出になります。後から書こうと思っていても、子どもは日々成長していきますから、どんな様子だったか忘れてしまいます。3歳児健診を期に、記録に残しておきましょう。
3.できれば、検査の練習をしておきましょう。(無理にしなくても、大丈夫です。)
『くつ、いす、かさ、いぬ、ねこ』、『あか、あお、きいろ、みどり』、『ながい、みじかい、おおきい、ちいさい』などの単語を会話の中に取り入れてお子さんとコミュニケーションをとってみるといいです。当日、保健師さんに質問されても慌てずにすみます。これらのキーワードは、保健相談の時に、我が子が質問された内容です。お子さんの自信をつけるような声かけを行い、くれぐれも無理のないように行いましょう。
4.検査当日の朝、自宅で早朝尿をとりましょう。
おむつが取れている子は、朝、お子さんに声をかけて保護者の方が採取しましょう。男の子は、立っておしっこをさせた方が採りやすいです。まだおむつが外れていないお子さんは、おむつの上にラップを敷き、清潔なガーゼか脱脂綿をその上にセットしてから就寝させましょう。ラップを敷いているので、おしっこがおむつにしみこむことなく、ガーゼや脱脂綿に吸収されます。そのガーゼや脱脂綿を絞っておしっこを採取してください。量が少なくても検査できる場合がありますので、会場に持っていき、相談してください。当日取れなかった場合は、日を改めて持っていけばいいので、大丈夫です。会場に来ていた子どもの半分以上はおむつをしていたので、おむつ外れに関しては気にしなくて大丈夫です。その子のペースでおむつを外していきましょう。
5.お昼寝時間の調整をしましょう。
乳幼児健診は、市町村によっても異なるかもしれませんが、だいたいの実施時間が13時~15時の間に設定されています。地域の診療所や病院の小児科医が委託されて診察する場合が多いですので、診療所の休み時間に当たる13時~15時の間に実施する自治体が多いです。まだまだお昼寝が必要なお子さんも多いと思いますので、昼食を早めに済ませて昼寝時間を前倒しにするなどの配慮が必要です。我が子は、健診に行く直前に寝てしまって、寝起きでぐずりながら体重測定をして大変でした…。
3歳児健診の会場で行うこと
1.受付をします。
母子手帳、3歳児健康診査票などの書類一式、早朝尿(尿が採れなかった場合は、受付時に伝えましょう。)を提出します。受付をした順に番号シールを配布してくれて、背中に貼りました。番号の早い順に呼ばれます。
2.目の検査をします。
屈折異常や斜視、眼疾患などを早期に発見し治療することが目的で行います。薄暗い検査室に入り、数十センチ離れたところから光を子どもに見せて「写真を撮るよー。」と視能訓練士が声をかけて検査していました。Cの穴の開いた方を指さす検査(ランドルト環を用いた視力検査)は、我が子の自治体では行いませんでした。
3.歯科健診をします。
歯科医が、虫歯がないか診察してくれます。歯科医とお母さんが向かい合うように座り、歯科医の方に頭、お母さんの方に子どもの体が乗るように寝かせます。動いてしまうようでしたら、お子さんの手も握ってあげましょう。前の子が泣いていると、だいたい次の子も怖がって泣きます。我が子は、激しく泣いて嫌がり、やっとのことで終わりました。
4.歯科衛生士さんとお話をします。
虫歯の有無を教えてくれます。また、歯磨きの方法、おやつのあげ方、フッ素塗布についてなどを指導してくれます。歯に関して気になることがありましたら、歯科衛生士さんに相談してみましょう。
5.身長、体重、頭囲測定をします。
お洋服を脱がせて、おむつまたはパンツのみになって測定します。我が子は、『いやー!!脱がない』と言って脱いでくれませんでした。体重計に乗るのも拒否したので、私が抱っこして体重計に乗り、服のまま測定させてもらいました。後から私の体重を引いて計算してくれました。身長測定に関しては、完全拒否されてしまったので、最後の保健相談が終わってから再チャレンジしようということになりました。なかなか自己主張が強い子です。
6.内科の診察を受けます。
裸のまま、医師の診察を受けます。皮膚状態や全身状態を観察するためです。聴診器で胸の音を聴いて、心音に異常はないか確認します。男の子だと、停留睾丸がないかも観察してくれます。気になることがあれば、医師に質問してみましょう。
7.個別相談、保健指導を受けます
保健師さんが『履くものはどれ?』と聞いてきたら、子どもは、くつの絵を指さします。保健師さんが『長いのはどっちかな?』と質問してきたら、子どもは長い方を指さします。保健師さんが『これ何?』と聞いてきたら『イス』と答えます。『これは何色?』なんて質問もされました。そんな感じで、発達の検査をしていきます。
ここで、心配なこと、気になっていることを質問するといいです。丁寧に保健師さんが答えてくれました。短時間のうちに子供のことをよく見ていてくださり、いい所をほめてくださいました。子どもとの心の距離を縮めた上で、一緒に身長測定のところまで連れて行ってくれ、無事に身長測定を済ませることができました。
最後に、必要な予防接種が済んでいるかを母子手帳でチェックしてくれました。3歳で接種する日本脳炎の予防接種に関する案内があり、予診票を受け取りました。
まとめ
3歳児健診は、小学校入学前の最後の健診になります。だからこそ、3歳児健診での早期発見、早期治療がとても大事になってきます。時期を逃してしまうと、手遅れになってしまう危険性もあるため、通知が届いたら必ず健診を受けるようにしましょう。もし、どうしても指定された日に健診を受けられないようでしたら、日を変えることもできますので、必ず自治体の保健センターに相談してください。
また、健診では、お母さんお父さんの心のケアも一緒にしてくれますので、悩みは抱え込まずに思い切って相談してみましょう。何か解決策が見えてくるはずです。
可愛い盛りの3歳児の育児、楽しんでいきましょう!

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